隣の花子さん

ホラーゲーム・怪談が好きです。 でも自分がプレイするのは平和なゲームばかり… ゲームネタを中心に思ったことを書いていきます。

見てる世界が変わるのは

 世界が変わる瞬間、とは、類いまれなる芸術を味わったり、宗教に触れたり、美しい人に出会ったりした場面でよく出る話題だ。

 自分を囲む世界がいっぺんに変わるわけではないから、つまり「自分の見てる世界」が変わるということだ。

 カーテンを引くように、がらりと見る世界が変わった瞬間に出くわしたことはない。

 でも、もう以前見ていたように世界を見れなくなったことを自覚した時、「ああ、私の見てる世界はもう変わったんだ」と実感する。

 

 私の場合、ありふれているが、子供を産む前の世界にはもう戻れない。

 子供を産んだ後は、世界のすべてが変わる。自分の見てる世界は、「我が子のいる世界」となり、子供の出てくる映画、物語、絵画、家族の風景、何もかもが我が子のフィルター無しでは考えられない。

 

 一般的に子供がいる世界、いない世界のどちらかがいいか、など答えは出ないし、選ぶ必要もない。もう子供がいない世界がどうだったかなんて覚えていないから、比べようもない。子供は大きな弱点だ。子供のことを突かれたら親は弱い。そして、自分の中から果てしなく湧き起こり、尽きることのない愛情にただ驚くばかりだ。